導入する意思が固まれば、次は具体的にどのように配置するかの打ち合せに進む。
急激な気温の変化によって心臓や血管の疾患が起こるヒートショックも他人事とは言えない年代だし、なにより床の暖まった部分から動けなくなるような生活になるのも嫌だなあ…(ただでさえものぐさなのに…)と、導入を決意したからといって心配事がないわけではない。
地中を暖める蓄熱式床暖房というシステムは理解したが、実際はどんな暮らしになるのだろう。
輻射暖房によりもたらされる暮らし
定型サイズの電熱パネルを間取りに合わせて地中に配置していくわけだが、床面を局所的に暖める一般的な床暖房とは違い、サーマ・スラブは地中から建物内部に輻射(放射)される熱で天井や壁や家具までも一定温度に立体的に暖める全体輻射暖房であるため、大きな温度差が生じることはないとのこと。
つまり、ほんのりした暖かみに家中が満たされた暮らし。なんと理想的。
床の温度も熱を感じるほど上がることはないので低温やけどの心配もなく、乳幼児やペットも安心。
サーマエンジニアリング株式会社さんによると、地域にもよると思うが室温は20度前後に保たれるとのこと。我が家は関東地方の雪が年に2日間降るかどうかという地域なので、おそらくこの例を大幅に下回ることにはならないはず(と思いたい)。
気になる耐久性は?
熱源パネルを建物の地下部分に埋設するということは、修理や交換をするためには家を壊して土を掘り返して…なんてできるわけない。効果と同じくらい気になるのはその耐久性。
発表によると、使用するヒーターパネルはモーターなどの駆動部分もない単純な発熱構造であるため耐久性は半永久的であるとのこと。ヒーター線も含め耐久性を追求し、修理が難しいというデメリットを補っている。また不安を拭えない地震や洪水ついても影響を受けることは考えにくく、断線や故障の報告はないとのこと。
そもそも地中に埋設されている装置が壊れるほどのことが起きたらとっくに建物は崩壊しているかな、考えたくはないけれど。
簡素な工程も慎重にチェックを繰り返し
下地が整地されたらいよいよ結線したパネル設置の行程。
入念な導電チェック、絶縁抵抗チェックが行程ごとに繰り返し行われる。
埋め戻しの工程。
最後にコンクリートを打設し、電熱パネルを完全に埋め込む。
ここでも再度、絶縁抵抗をチェック。
電熱パネルの姿を目にすることはもうないかも知れないが、見えないところでこの先ずっと頑張ってくれることだろう。我が家の快適な暮らしを守ってくれることを祈る。
その3へつづく。
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